Relax Planning
リラックスするコト、モノ、マチを創造する/リラクゼーションアライアンス-Relaxation Alliance-
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ヨーロッパに渡った漆器は、瞬く間に王侯貴族の間に広まり、中でもフランス国王ルイ16世王妃、マリー・アントワネット は、世界有数の漆器コレクターとして知られています。母親の影響から始まり、受け継いだ遺品から更に多くの漆器を買い求め、ヴェルサイユ宮殿にはコレクション専用の部屋まで設えたというエピソードも残されています。その熱心さには拍車がかかり、漆の木が存在しないヨーロッパで、漆の質感や色合い、耐久性など研究に研究を重ね、本物の漆に近い技術力まで辿り着きました。
漆に寄せる技術は、ヨーロッパでも一つの文化として根付き、それは「漆黒」というカラーを生み出します。そして生まれたのがピアノ。それまで木目調のピアノの柄は、この時代から「漆黒」という深い黒を纏うようになります。この漆黒の器に金の粉で文様を描いた「蒔絵」もヨーロッパに衝撃を与え、これが”黄金の国、ジパング”と紹介された由来にもなり、それら漆器の技術を総称してヨーロッパでは「japan」と名付けられ、今でも辞書には「japan=漆器」と訳されています。当時、輸出された漆器は、現在の「ルーヴル美術館」等で鑑賞することができます。
かつて琉球王国は、1458年首里城正殿にかけられていた「万国津梁の鐘」に刻まれている「舟楫をもって万国の津梁となし」という言葉にあるように、日本本土はもとより中国大陸や朝鮮半島、遠くは東南アジアまで交易を行い、独自の文化を育んできました。その中で琉球漆器は、14世紀中国から高度な技術が伝えられてから発達し、16世紀には王府に漆器製作を管理する貝摺奉行所が設置されて技術や芸術性が向上しました。そして、中国を始め東南アジアや日本などに盛んに輸出され、王府の外交を支えました。技法も沈金、箔絵、螺鈿、堆彩、密陀絵などかなり多彩であり、琉球の代表的な物産でありました。
沖縄県那覇市の世界遺産、「首里城」は漆で塗られた大きな漆器です。数年前の火事消失から復旧に向けて、英知を結集して取り組んでいます。もちろん、新しく誕生する首里城も琉球漆器作品。
そんな輝かしい歴史ある伝統工芸を今に残し、新しい風を起こすために現代の作家たちが日夜研鑽を積んでいます。
漆産業の長期低迷、県内企業の廃業など厳しい状況の中、沖縄県立芸大漆分野の卒業生や沖縄県工芸振興センター漆科の卒業生など、漆芸家を目指す若手は増加しています。この現状を鑑み、NPO法人を中心に若手漆芸家の育成を目的とした「漆ing」ブランドが立ち上がりました。沖縄の勢いあるアパレルデザイナーや作家などと漆作家とのコラボレーション商品を発表しています。
第一弾として、「YOKANG」田仲洋と漆工房「SUGY」の宮城杉乃による新感覚のヒーリンググッズ「漆のたまご」を発売。当Webサイトでも12月より販売スタートいたします!
漆のたまご世界初、漆のヒーリンググッズ。ストレス解消や考え事をする時に、ハンドスピナーなどの手遊びが人気。 デザインの最中、常に何かを握っているという田仲氏と漆は手で触っていると艶が上がりピカピカになる、という宮城氏のアイディアが融合して生まれたユニークなヒーリンググッズ。触ることで艶が出たり、経年で剥がれて違う色が出てきたり、長いスパンで育ててみてください。抗菌作用のある天然素材の漆のたまごを握ったりこすったりすることで、気分が落ち着いたり、集中力を高めたりできます。頭や首のツボをグリグリしても気持ちいいです。
サイズ:直径約2.4×高さ3.9cm重さ:約11g素材:木、本漆、銀粉、底にマグネット使用箱サイズ:縦8.6×横8.6×高さ3.7cm※乾いた漆でかぶれることはありませんのでご安心ください。