アルカションのグルメ~牡蠣<フランス・アルカション>/Arcachon

日仏海洋学会(Société franco-japonaisedʼOcéanographie)とは、読んで字のごとく、想像しうる活動をしてるわけですが、発足早々の1960年代にフランス海域で起きた牡蠣が病気で存亡の危機を迎えてるって時に、日仏海洋学会が中心になって三陸から牡蠣の稚貝をフランスに送りその危機を乗り越えたという話し。
東日本大震災の時は、その恩返しでフランスが三陸の牡蠣養殖を救ったという話し。
そんなシンパシーが紡がれて、今こうして日仏両国で牡蠣を美味しくいただくことができるのです。

アルカションの牡蠣小屋「La Teste」

昨年夏、フランス牡蠣の聖地、ブルターニュ「カンカル」(Cancale)で牡蠣を堪能して、今回はもう一つの牡蠣の聖地、アルカション(Arcachon)で牡蠣を味わう。
1960年代の牡蠣ショックの中心だった産地の一つがアルカションです。
ブルターニュやノルマンディーといったフランス牡蠣主要産地に収穫量で遠く及ばないけど、質は抜群によくて、カンカル産にも負けないほど上質です。
このアルカションの牡蠣を求めて、この海辺リッチ・リゾートに世界中の人が足を運ぶのです。
近くの大都市、ボルドーではビストロから名だたるレストランまで、そのほとんどがこのアルカション産の牡蠣を扱っています。アルカションの牡蠣、ボルドー郷土料理のグリヤード、サン=テミリオンのワイン、ボルドーは寸分の狂いもなく食欲中枢を刺激してきます。
そして、念願のアルカション。中でも牡蠣ならここ、と訪れたのは牡蠣小屋「La Teste」。

最寄り駅「Gare de La Teste」までは、アルカション駅から列車で1駅(3分)。
降りてすぐ干潟が見えてきたら、そこ一帯がLa Testeの牡蠣小屋エリアです。

牡蠣小屋の案内板に目を通す。

カンカル同様、アルカションでも朝から牡蠣小屋が開きだし、採れたて剥きたて牡蠣が手軽に堪能できるんです。その準備に動き出す朝9時頃の牡蠣市場

牡蠣小屋が開くまで付近を散歩するのも気持ちいいですよ。マルセイユのヴァロン・デ・ゾフェル(Vallon des Auffes)とは違い、鄙びた漁船が風情あって絵になる漁港です。

???

Les Huitres Fleurs d'Ecume

水揚げされた牡蠣が運び込まれ、一斉に並びだすその少し前に行ったらほとんど人がいない。早すぎたな。

看板が出てきて気持ち高ぶります。でも、肝心の牡蠣が見当たらないし、客もいない。やはり9:30はまだ早い。(後で知った、営業時間は10:30~でした)

ゴ・エ・ミヨ(Gault & Millau)が眩しい。

ふと、一人老紳士が今か今かと牡蠣を待つ姿。尋ねると熱く牡蠣談義をしてくれる。(ローカル色強めのフランス語でほとんど分からなかったけど、身振り手振りと表情で伝わってかる不思議)
そして、彼の携帯が鳴り出し、もうすぐ牡蠣が着くぞ!
目の前の牡蠣小屋のご主人でしたよ。

至極の牡蠣

10:00、届きたての牡蠣を娘さんがチャチャっとやってくれて、持ち込みワイン(サン=テミリオン、赤なのはご愛敬)も快くOKしてくれて、この上ないさいこーのブランチ。

さいこーのロケーション。営業時間前なのに、フランスらしからぬ、このおもてなしぶり笑

思いがけず、このポークの自家製パテがおいしかった。

芸術品。

牡蠣小屋

近代的じゃなく、昔ながらの牡蠣小屋がいいですね

必ずまた来ます、アルカション

駅に戻る頃、周辺ではランチがはじまりました。
小屋もレストランもどこもすぐにいっぱい。
牡蠣だけでいいなら、断然、牡蠣小屋がオススメですね。お手軽、お手頃に

絶対にまた来ます、アルカション。

リピート

翌日、アルカションを離れる前にリピートしちゃいました。

Les Huitres Fleurs d’Ecume
68 Av. des Ostreiculteurs, 33260 La Teste-de-Buch, France
https://www.fleurs-decume.fr/

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